FX口座の維持率・Lot管理を見直してより効率的なトレードにする手段

FXテクニック FX Report / 考察

 

[st-kaiwa1]FX(外国為替証拠金取引)で単に売買差益つまりキャピタルゲインを狙ったトレードで負けるという以外に、証拠金を維持することが出来なくて負けてしまうという事があります。これはいつか相場が戻ってくるだろうという期待からロスカットせずに(出来ずに)いつか強制ロスカットされてしまうということです。

FXトレードで負ける多くのトレーダーは推測するに、「自分の負けは単なるポジションが下手だった」というような認識だけで 「Lot やレバレッジコントロール」への見直しをしていないのではないか? そもそも理解が浅いのではないか? と思い本記事を作成するに至ります。

この記事を最後までお読みになった時、初めて理解された方は「目からうろこ」。知ってはいたが実践していない方は「やってみよう」というきっかけ作り、あるいは「完全に理解していない負けの領域」を「意識化にしてコントロールすること」によって「原資を効率よく増やす手段の一つ」を身に着けていただけますと幸いです。[/st-kaiwa1]

Index (タップで飛べます)

FXトレードにおけるリスクとは何か?

最初に、FXトレードにおける「リスク」とは一体なんでしょうか? 当たり前に捉えすぎていて、言葉では理解されていたい人のために「この記事で言うリスク」について定義しておきます。

 

共通
 この記事ではトレード差益(キャピタルゲイン)による投資原資の損失リスクを言及しておりますので、スワップ損失を含みません。

 

(a) 意図したロスカット

ポジションに対して利益見込みが立たずに早めに切り上げてしまう、意図したロスカットというリスク。これはコントール化にあるので、必要経費的なリスクだと言えます。

 

(b) 資金管理の甘さが起因した強制ロスカット

「あと数pips で耐えられたはずなのに…」
証拠金維持率が低いために強制執行のロスカット。慢性的にハイレバレッジな取引を行っているために発生しうるものです。これは lot 数を下げることや、損切りラインを入れておくことが出来なければ永久に解決されないでしょう。昨今は通常時のレートではあまり追証は発生しないので (b) については限りなく資金管理の甘さが起因して原資が損失すると記載いたします。

 

(c) ファンダメンタルズによる強制ロスカット

スイスフラン・リーマン・アップルショックのようなファンダメンタルズによる急激な相場変動によって証拠金維持率低下あるいは追証レベルまでの低下による強制ロスカット。トレードを常に監視できない環境であるならば、十分な証拠金(ショックに耐えうる金額)を入れること以外には手段がありません。損切りも刺さらない時がありそれが追証という形で原資以外の損失まで被ります。

シミュレーション定義

記事をご覧頂く前に理解が深まるように、予め原資(証拠金準備額)、Lot(ポジション数)、レバレッジ、通貨・レート価格 を定義させていただきます。

原資(証拠金準備額)
 30万円 、国内FX口座・海外FX口座どちらも同額。

■Lot(ポジション数)
 1 Lot = 1万通貨 国内FX口座を基準。

レバレッジ
 25倍 で説明。

■通貨・レート価格
 ドル/日本円・110円

証拠金破綻① 難平(ナンピン)

 

原資が少なければ少ないほど、1口座の中で多くのlotをトレード(運用)することは難しくなるという基本から記載します。まずは基準となるポジション。

以下は 110円での1 lot シミュレーション、欲を出さなければ(つまり追加 lot がなけば)急激な値動きも耐えられることがわかります。

■基準ポジション(ドル/日本円)
原資: 300,000円
Lot:1(10,000通貨)
証拠金:44,000円
ロスカット基準:100%
耐えうるギャップ:2,560 pips
ロスカット(買): 84.4円
ロスカット(売):135.6円

 

難平(ナンピン)をした場合

110円で1 lotのポジションを持ってから相場の急な変動により難平を計画。
以下は追加 1 lot のシミュレーションとなります。なお、急変した時のレートは 100円とし 110円のポジションと 100円のポジションで2 lotになるため中間の 105円が適用されます。

■ポジション(ドル/日本円)
原資: 300,000円
レート:105円
Lot:2(20,000通貨)
証拠金:84,000円
ロスカット基準:100%
耐えうるギャップ:1,080 pips
ロスカット(買): 94.2円
ロスカット(売):115.8円

解説

上記は理論値なので実際にはポジションごとにロスカットラインが設定されるイメージとなります。しかし急激な変動に対して難平で挑むのか? はよく検討された方が良いと思います。30万円に対し 1 lot で運用するだけでかなりの相場変動に耐えられるわけですから。

難平を実行して上手く軌道修正ができればリターン(リワード)への期待は高まるとは思いますが、2つの疑問点が残ります。

疑問1+解決策

そもそも難平という選択肢が発生するようなポジションだったということ。そもそもエントリーに問題があったわけですから、トレード自体の質を高めるための環境認識を見直してみるべきかと思います。その上でリスク(a)のコントロールも実行して欲しいと思います。

疑問2+解決策

難平をするとロスカットラインは随分と狭くなってしまうのに実行(その手段を利用)するのか?ということ。 これは追加 lot になるわけなので証拠金が発生しその分耐えうるレートが変動し狭くなってしまう。冷静に計算すると難しい話しではないのですが、トレードで熱くなっている時にはこれが出来ません。このギャップ差は 1 lot vs 2 lot の場合、2,560 pips :1,080 pips → つまり 1 lot でトレードする時の42% になってしまいます。解決策は、証拠金に対するLot 管理のルール化をすること。答えは 「30万円の証拠金に対する上限 Lot が 1 であるならば、エントリーする Lot は 0.1 刻みにすること」そうすれば難平を想定したポジションを構築することも良しとなります。

証拠金破綻② 複数の通貨ペアトレード

「証拠金が少ないのであれば、1口座には1通貨ペアが管理しやすい。」
というのが MURASE 流です。

もっと具体的に言いいます。
国内FXであれば 許容リスク次第ですが、25-30万円に対して 1Lot(1万通貨)、海外の口座であれば

シミュレーションの数値としては、lot が増えるだけなのか難平に近いようなイメージなのかもしれませんが、MURASEとしてのは全く違うものだと考えています。というのは、通貨ペアによってボラティリティやリワードが違う性質であるからだと言えます。

理論

まとまった一つの証拠金(30万円)に対して、変動するキャピタルゲインが2つ存在するということは、リスク (a) の意図したロスカットコントロールを実行することの他に、リスク (b) の資金管理の甘さが起因した強制ロスカットを回避するための計算が複雑になってしまうため、判断が遅くなってしまうのでは無いか? ということ。

■シミュレーション
原資: 300,000円

ポジションA(ドル/日本円)
レート:105円
Lot:1(10,000通貨)
証拠金:44,000円
ロスカット基準:100%
ポジション(買)
→ 下落し利益は -150 pips とする

ポジションB(ポンド/日本円)
レート:145円
Lot:1(10,000通貨)
証拠金:58,000円
ロスカット基準:100%
ポジション(買)
→ 下落し利益は -450 pips とする

問題

上記、A・B のポジションにロスカットを設定しなかった場合、強制ロスカットは何pipsで実行されるでしょうか?(またはロスカットライン)

状況の説明が不十分ではありますが、素人目には証拠金とにらめっこしながら対応していくしかないと思います。その間にどんどん相場が下落していくとなるとチャートを見るだけで時間が経過していくので判断するタイミングが遅れることが想像できます。

急激な相場変動によって、ドル/日本円 と ポンド/日本円が同時に円高になってもその通貨の特性によって下落する勢いが違うのでコントールすることやどちらの通貨を残すべきの判断が難しくなるはずです。そうした場合、狼狽(ろうばい)によるリスク (a) 意図したロスカットを実行してしまい原資の減少という結果に繋がりやすくなってしまうと考えられます。

▼ 解決策は次の段落をご覧ください。

解決策:口座の分離

では、複数の通貨ペアをトレードによって安全にコントロールする術について考えていきます。(これは勝率の高いトレーダーには、効率が下がってしまうのでひとつの手段としてご認識ください。なお筆者は状況や目的に応じて利用しています。)

※この考えはエントリー・テイクプロフィットに対する改善を目的とするものではなく「証拠金維持の把握を単純化するため」と「管理の効率性」を言及したものです。

通貨ごとに口座の証拠金を定めその通貨ペアだけに特化する。
以下は例として総原資を 50万としてシミュレーションしました。

ポジションA(ドル/日本円)
口座:DMM
原資: 250,000円
Lot:1(10,000通貨)
証拠金:44,000円
ロスカット基準:100%
耐えうるギャップ:2,060 pips
ロスカット(買): 89.4円
ロスカット(売):130.6円

ポジションB(ポンド/日本円)
口座:みんなのFX
原資: 250,000円
Lot:1(10,000通貨)
証拠金:58,000円
ロスカット基準:100%
耐えうるギャップ:1,920 pips
ロスカット(買):125.8円
ロスカット(売):164.2円

スイスフランショック級だと難しいですが、アップルショックぐらいですと十分に耐えれる設計です。それでいて2通貨ペアなわけなのでゆったりとしたトレードで対応できる(口座全体のロスカットラインが明確なため追証入金も想定し難い)かと思います。※ただしスワップポイントを考慮していないのでスワップがロング方向にポジションを作っていく必要があります。

補足1(国内FX口座)

国内FX口座は 1ユーザーにつき1口座となるため 原資が一元化されます。つまり複数口座を利用するには複数の証券会社とお付き合いする必要がありますので管理する手間はかかってきます。

ドル円  → DMM
ポンド円 → みんなのFX
ユーロ円 → ヒロセ通商

など… 1口座で強制ロスカットなくトレード出来るまでには時間がかかりますので、まずは非効率でも原資を減らさない努力を推奨します。また、証券会社によってスワップポイントの違いもあるので同じドル円でも有利な口座を選ぶなどが必要かと思います。

ただし、DMM・みんなのFXなどはFX口座から株口座・シストレ口座などFX以外の口座に資金移動が可能なのでFXで得た利益を再配分することが可能です。

補足2(海外FX口座)

海外FX口座は1ユーザーにつき複数口座の開設が可能なところが多く(5つなども可能)、更に口座間で原資を移動も可能ですから、それら上手に使うことが少ない原資を短期間で増やすための口座レバレッジ的な手段になるはずです。

(a)単純な口座間の資金移動

一定額の利益になったらプール用の口座へ資金を移動し、原資リセットを行い、例えば原資30万 Lot 1 というルールをどこまでも実行していく。すると再現性は高くなるのでリターン(リワード)は低いが投資から得られる収益は安定しやすい。Lot を増やしたい場合には、1口座1通貨ペアを守った上で原資から逆算すれば良い。

(b)海外FX口座ならではのゼロカット≒ロスカットという手段

海外FX口座は強制ロスカット(ゼロカット)が20%程度なので入金した額面の殆どが無くなる場合が多い。海外FXに対する勧告の部分ではこの部分を特に強調されているが反対に上手に利用すると日本口座では考えられないほどのメリットになると考えられる。

まずレバレッジが1,000倍の口座でドル円を1万通貨トレードする場合には証拠金が 1,100円に抑えられる。含み損の許容範囲つまりリスク (a) 意図したロスカットを100 pips と仮定したシミュレーションは以下となる。

■ポジション(ドル/日本円)
原資: 11,100円
Lot:0.1(海外FX口座 の 10,000通貨)
証拠金:11,100円
ロスカット基準:20%(ゼロカット)
耐えうるギャップ:100 pips
ロスカット(買):109円
ロスカット(売):111円
※含み損1円の許容につき+10,000円

つまり短期的なトレードでハイリスク・ハイリターンを狙ったトレードを許容する場合には口座維持率自体を自分のロスカットに設定すれば手間がかからない。それが海外FX口座のメリットだと考える。その上でトレードが上手な人ならば非常に多くの利益を教授しやすいと思う。※ただし上記には総合課税を考慮していないので税制面の部分はよくシミュレーションが必要となる。

また実行される際にはこのルールを必ず実施してください。
1口座=1ポジション(1ペア)

何故かと言うと複数の通貨ペアをトレードすると証拠金維持率計算が複雑になることと、どちらかのペアが悪化すると維持しにくくなるからです。

まとめ

  1. 原資に対する上限Lotを把握する
    難平を想定したトレードにおいては上限Lotを守る。
  2. 証拠金維持率の把握を単純化する
    通貨ペアごとに口座を振り分けるという手段がある。
  3. 非効率でも原資を減らさない努力をする
    つまりルール1と2を守る

様々なポイントがありましたが一番重要な認識は以上です。最後にアドバイスを一言付け加えさせていただきます。

無くなって良いお金はありません。

原資を減らさないように最大限努力をするのがトレーダーのあるべき姿だと思います、ギャンブル的に実行するならばあなたはギャンブラーです。

良いトレーダーになられることを願っております。

2020.08.30 TRADER MURASE

口座のご紹介

正直贔屓にしている口座だけご紹介します。

OANDA

オーダーブックやMT4が魅力の口座。専業トレーダーは結構お持ちの方が多いと思います。

DMM

FX口座と株口座で資金の移動が可能なので利用しています。DMMは米国株も出来るので重宝(正直株の方が利用率高し;)

みんなのFX

シストレが一応ついていますが使っていません。メキシコペソのスワップ運用に利用しています。というのはヒロセだと◯◯ショック時にスプレッドが開きまくるので安定したスプレッド口座を優先しているからです。

LIONFX ヒロセ通商

国内FXツールでは最高峰だと思います。ツールだけ利用するトレーダーも多いと思います。キャンペーンが食品関連なので沢山原資溶かしちゃうトレーダーにはオススメなのかもしれない…(;・∀・)

XM

GemforexさんやTITANさんとお別れしまして、現在国内以外はXMとアキシオリーでやっています。
※こちらは国内FXではありませんのでご注意ください。また自己責任でご利用をお願いします。

免責

本ブログに記載している内容は投資に関わるテクニック・考察を記載しているものであり、リターンを保証する趣旨ではございません。ご理解ご承知おき下さいませ。

また、投資に関する責任は自己判断でお願い申し上げます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました